ヨシ

ヨシ

来週から、寒波が日本列島を襲来するという情報が、入ったのでえんどう豆の苗に、覆(おお)いをしました。患者さんから、「ワラで覆(おお)うと良い」と言われていたのですが、ワラがないので、ヨシズを分解して、ヨシを1/2に切り覆(おお)いました。

作っていると、懐かしい気持ちになり・・・ちょっと感傷に浸ってしまいました。今から20数年前、まだ京都・美山町に住んでいた頃、クリスマスが近づくと美山町自然文化村河鹿荘(私は、ここに勤めていました)の吹き抜けロビーで茅を素材とした大きなクリスマスツリーを作っていました。高さは4〜5mはあったように思います。美山町は、日本でも最も茅葺き民家が数多く残っている地域の一つです。その象徴として、茅を使っていたのです。

美山町には若手の茅葺き職人さんも数多くおり、職人さんとして生計が成り立っている、日本でも非常に珍しいところです。美山町は雪に覆(おお)われるため、職人さん達は南の暖かい茅葺き民家を求めて、冬は移動されていると思います。茅葺き民家で生まれ育った私としては、日本の茅葺き民家が無くなっていくのが本当に悲しいのです。

そして、茅葺き民家が無くなることのないイギリスを羨(うら)やむのです。イギリスでは2000年時点で、24059軒の茅葺き民家が登録文化財として存在し、減ることはありません。その価値が認められているため、茅葺き民家に住むことは、お金持ちのステイタスとなっているのです。茅葺き職人の仕事は必ずあり、2〜3人で構成される約900の茅葺き会社が存在します。2〜3年掛けて12週間の実技を学ぶ学校があり、約200〜240万円の授業料は、地方開発委員会が負担するため実習生の負担はありません。これらの組織のトップが、チャールズ皇太子なので、ただただ羨(うらや)むばかりです。

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